コロナ流行後に体重増加 肥満4割?
ダイエットを始めたいけど、どうすればいいか分からないあなたに、
今直ぐにでも始めたくなる情報をお届けします。
Hang out 代表の福田です。
先日、区の健康づくり課の出先機関から連絡があり、
特定保健指導を受講する為の書類が届いているかの確認がありました。
確かに書類は届いていましたが、心当たりがないことを伝えると、
「BMIが25を超えていましたので対象となっております」
という回答でした。
それはそれは、筋肉あるあるだと思いました。
「申し訳ありません。私、普通の人より筋肉を纏っておりまして、
BMIの指標だと完全に肥満です。この筋肉のせいです」
と伝えると、
「わかりました。今回は未受講ですね」
内心、(今後も受けることはないのですが・・・・・)
という心の声を飲み込み、
「宜しくお願い致します」とだけ答え、電話を切りました。
BMIは参考程度にしておきましょう。
さて、先日のニュースで
コロナ流行後に太ってしまったと感じる人が4割近くいる
という調査結果が発表されました。
全国のBMI25以上の20歳~75歳の男女が対象です。
計9400人の回答の分析結果です。
理由としては、行動制限や外出自粛の影響による可能性が高いと
いうことだそうです。
果たして、そうなのでしょうか?
今回のブログは『コロナ流行後に体重増加 肥満4割?』を
少し深堀していきたいと思います。
【目次】
①調査の概要
②動いていないから体重が増える
③体重を減らすのに運動は必要?
④効果的な筋力トレーニングとは?
⑤サウナスーツって何?
⑥まとめ
①調査の概要
2022年9月にインターネットを通じて調査されました。
全国47都道府県の各200人を抽出して分析された結果です。
流行前との体重の変化について
「かなり増えた」 11.9%
「少し増えた」 25.6%
計 37.5%
「少し減った」 10.6%
「かなり減った」 2.3%
計 12.9%
「変化なし」 45.0%
という結果のようです。
地域差に関しては、明らかになっていません。
ちなみに、
体重が増えたと回答した県で一番多かったのが
石川県と埼玉県で45.5%。
逆に一番少なかったのが、高知県で27,5%でした。
また、コロナ流行後に体重が増えた方の中では、
医師に相談したり、病院に行った経験のある方は
全国で12.5%居たそうで、
周囲から、
「だらしない」「意志が弱い」などの心無い言葉をかけられた
人が目立ったそうです。
さあ、皆さんはこの結果から何をお感じになられたでしょうか?
私の率直な感想は、
「動いていないから体重が増えた」と、
体重が増えた多くの方の心の声が聞こえてきました。
②動いていないから体重が増えた
パーソナルトレーニングでダイエット目的の方のカウンセリングで
「どうして体重が増加したのだと思いますか?」
という質問をします。
殆どの方が、このように答えます。
〇 最近、運動する機会がなくなった
〇 在宅で外に出なくなった
〇 忙しくて運動する時間が取れなくなった
〇 トレーニングを止めてしまった(痩せたから)
〇 仕事がデスクワークになった
などなどです。
上記の答えは、カラダを動かさないことで体重が増加したという
答えの一例になります。
続いて、こんな質問もします。
「では、体重を減らす上で、運動と食事の重要度の割合は
何対何でどちらが重要だと思いますか?」
ひと昔前なら、圧倒的に運動重視の方が多かったのですが、
流石にこれだけSNSが急速に普及すると、運動と答える方は
かなり少数派になってきています。
しかしながら、未だに「運動です」と答える方が居るのも事実です。
言わずもがな、80%以上で食事が占める重要度が高いです。
運動の占める割合は、僅かに20%以下です。
最近、あまり見かけなくなりましたが、
大手総合フィットネスクラブなどでは、新規会員募集の際に、
「運動して痩せましょう」
「有酸素運動で走ったり歩いた距離を競いましょう」
「脂肪買取キャンペーン」
など、運動すると痩せます、体重が減ります、脂肪が減ります
といった誤解を与えるようなワードが使われてきました。
決して、100%間違っている訳ではありませんが、
非常に効率が悪いことを、率先して勧めている例です。
フィットネスクラブですから、運動する施設を提供することが
武器になっているので仕方のない面も理解できますが、
痩せる=運動を刷り込まれてしまっている面は否めません。
では何故、動いていないから体重が増えたと感じるのでしょうか。
動いていない、不動、運動不足などは事実だと思います。
体重が増える原因は、
「食べ過ぎ」
です。
この件に関しては、私は殆どの方が薄々感づいていると思っています。
運動や出歩くとこで稼いでいた消費カロリーが無くなりました。
その分、食べなければ問題なく体重は増えません。
寧ろ、時間に余裕ができた事もあり食べる時間と量が増えた、
若しくは量自体がもともと多かったハズです。
つまり、運動や出歩くことで相殺されていただけで、
実際の食べるべき総摂取カロリーは元々多かったというのが
動かないから体重が増えたことの真相です。
コロナによって食べ過ぎていることに気付けた方は
本当にラッキーな方だと思います。
気付いたからには、運動するだけではなくしっかりと
日々の食生活を見直していただき、一過性の体重減を狙うのではなく
今後に繋がる食習慣を身に着けてほしいと思います。
食べ過ぎれば体重が増える。
当たり前と言えば当たり前です。
よって、体重が増えるのは食べ過ぎで
動いていないからはではなく、
動かなくても体重が増えない量をこの際、見極めましょう。
③体重を減らすのに運動は必要?
必要か必要でないかという直球の質問を頂いた場合、
答えは、必要となります。
但し、運動する時間がどうしてもないという方に対しては
必ずしも必要とはなりません。
適切な食習慣を身に着け、実践すれば健康的に体重を減らすことは
難しくありません。
だったら尚更、運動は必要ないじゃないかという声が
聞こえてきそうですが、正確には運動ではなく
「筋力トレーニング」です。
健康的で美しく、どうせやるなら
未来永劫、手に入れたカラダ、体重を楽に
キープして好きなものを食べたい
と思うのは誰しも同じではないでしょうか。
ただ単に体重を減らすことが目的であれば、必ずしも運動は必要では
ありません。
先ほどの長い目で見て、
『未来永劫』
をお考えなら、迷うことなく筋力トレーニングを
実践する必要があります。
20%以下の重要度しかない運動ですが、
筋力トレーニングは
「されど20%」なんです。
ダイエットは必ずと言っていいほど、摂取カロリーをアンダーにします。
つまり、必要な栄養素がカラダの中に入ってきません。
必要な栄養素を必要量食べようとすると、必ずと言っていいほど
過食になります。
それを無理して食品から摂ろうとする行為を
誠に勝手ながら
栄養所要量至上主義と命名しています。
必要量を食品から摂ろうとする事はダイエット中は困難です。
一時的にも一部の栄養素が少なることは許容する必要があります。
しかし、カラダは待ってくれません。
足りなくなったら自らのカラダを分解して確保しようとします。
これをホメオスタシスと言いますが、良くも悪くも一定を保とうと
する訳です。
自分にとって欠乏しているなと感じるなど必要に応じて
サプリメントを活用することは非常に大切です。
特にダイエット時は、筋肉量を如何に減らさないかがポイントです。
つまり、基礎代謝を極力維持することが重要なのです。
それができるのが、筋力トレーニングなのです。
唯一無二です。
ダイエット中に、筋量を向上させることは至難の業です。
理由はカロリーが足りない状況を作ることがダイエットだからです。
故に筋量を減らさない、維持する行為が滅茶苦茶大切です。
それを可能にするのがしつこいようですが
筋力トレーニングなのです。
一口に運動と言ってしまえば、「たかが20%」ですが、
筋力トレーニングであれば、「されど20%」どころか、
ダイエットにはそれ以上の効果があると考えています。
逆に筋力トレーニングを効率よく行い、筋量を維持することが出来れば、
食事の重要度を下げることが出来ると思っています。
最終的な割合は、どこまで行っても食習慣に分がありますが、
筋力トレーニングの精度を上げることで重要度の割合に変化を
与え、その割合が「未来永劫」変わらなければ、
体重を管理しながら、好きなものを食べることは容易になります。
但し、好きなものを好きなだけダラダラと食べるという意味では
ありません。常に節度は必要ですので誤解のないように!!
④効果的な筋力トレーニングとは?
よく運動指導で質問すると、
「腕と脚を動かしている場所はどこですか?」
とお客様に尋ねると、
「腕と脚です」
と答える方は少なくありません。
人間のカラダの関節は3種類のテコの原理で動きます。
よって、人間のカラダはテコの原理の集大成です。
先の質問に戻りますが、
腕と脚を動かしているのは腕と脚に付いている筋肉ではなく
体幹の筋肉です。
テコの原理からすると当たり前と言えば当たり前です。
腕と脚を自由自在にあらゆる方向に動かしている筋肉は
間違いなく体幹に付いている筋肉群です。
腕なら大胸筋、広背筋、三角筋などの大筋群から小筋群までです。
脚なら大・中・小殿筋、腸腰筋などの大筋群から小筋群までです。
腕や脚の筋肉はサポート、つまり補助としての役割を担っているに
過ぎません。
よく言われる主動作筋とは、腕や脚の筋肉ではなく、
上記の大筋群が担っていることが解ります。
私たちのカラダは腕や脚に力が入っていると
体幹筋群が上手く機能してくれません。
これが、「力む」という現象です。
では、よろしければ皆さんも試してみてください。
まずは、自然な状態で立ってみましょう。
腕の重みを感じられる方はいらっしゃいますか。
地球には重力があります。
私たちの腕は非常に重いです。
おおよそ片腕の重さは体重の6%です。両腕なら12%です。
体重50kgの人の場合、6kgの腕が肩からぶら下がっています。
この重みを感じれ取れるでしょうか?
感じ取れた方は、リラックスして自然に立てている証拠です。
残念ながら感じ取れなかった方は、力んで常に立っています。
このように、常に力んで立っている、肩に力が入っている方は
力の抜き方も実は、解らなくなっている場合が多く見られます。
特に、大胸筋、広背筋、三角筋などの大筋群のトレーニングでは
100%腕を使います。
力んでいる方は、上記トレーニングを腕で行っている可能性が高いです。
先ほどの
体幹筋が働かない
と言った理由がこれです。
本来であれば、上記のトレーニングにおいてはトレーニングの刺激が
それぞれの該当筋群に与えられなければなりません。
腕の力が抜けず力んでしまっていると、腕自体が動力源となり
該当筋群が動いているかどうかは、なんとなくしか感じ取れません。
筋力トレーニングで結果が出ている方と、そうでない方の差は
腕を道具としてトレーニング出来ているか、
腕を動力としてトレーニングしているかの僅かな違いでしか
ありません。
この違いは僅かですが、深くて大きな溝のように違います。
見た目はミリ単位の差なので気づくことが出来ません。
この僅かな違いを見い出せてこそ専門家を名乗ることが出来ると
思っています。
効果的なトレーニングとは、
大筋群を鍛えることです。
しかし、口で言うほど簡単ではありません。
前出の大胸筋、広背筋、三角筋、大・中・小殿筋、腸腰筋。
加えて腹筋群は全て体幹部に位置します。
これらの大筋群を鍛えることが最も効率的と言えるでしょう。
その前に腕や脚の力みを抜くことも行わなければなりません。
私がおススメする方法は一つ。
大筋群の感覚を磨くことです。
自分の筋肉の動きを意識できるまで練習することです。
然るべき部位が働けば、余計な部位の力みは抜けます。
是非、感覚を磨くトレーニングを一人でも多くの方が
体感していただければと思います。
⑤サウナスーツって何?
一時期サウナスーツを着込んで有酸素運動する方を
多く見ることが出来ましたが、流石に少なくなりました。
ある有名なボクシングの世界チャンピオンの方が通販番組で
サウナスーツを扱う番組にご出演されているのを見たことが
あります。
サウナスーツと聞くといいつも通販番組が頭に浮かびます。
今となっては「懐かしいなあ」ということを思い出しました。
ちなみに何故、サウナスーツを着込んで有酸素運動をするのか?
疑問に残りますが、少し深堀りしてみました。
どうやら、サウナスーツが選ばれる理由が以下の点らしいです。
〇減量や脂肪燃焼には、基礎代謝を上げることが医学的に
認められている
〇基礎代謝を上げる方法として、「体温の上昇・腸活・水分摂取」
〇発汗作用による体温上昇
う~ん。
中々なもんですね。
ここではこの辺で留めておきたいと思います。
サウナスーツとまではいかないまでも、暑い季節に長袖、長ズボンの
いで立ちで有酸素運動する方は、少数派ながら見かけます。
私の近所のジョガーの方々もちらほら長袖、長ズボンでした。
この方々は、選ばれる理由の最後の理由を期待していると思います。
そう発汗作用です。
発汗することで・・・・・。
既にご存じの方は多いと思いますが、改めて基本的なことを
解説していきたいと思います。
基礎代謝の多い、少ないを決めるのは誰が何といっても筋肉量です。
筋肉の量を増やせるのは筋力トレーニング以外に存在しません。
故に基礎代謝を上げることが目的であるならば、
今すぐ筋力トレーニングを実践しましょう!!
次に脱水です。
私たちのカラダは水で成り立っていると言っても過言ではありません。
カラダの水分が喪失すると危険な状態になることも覚えておかなければ
なりません。
体重の2%の喪失 のどの渇き
体重の3%の喪失 強い渇き
体重の4%の喪失 疲労困憊・尿量の減少と濃縮
体重の5%の喪失 頭痛
体重の10%喪失 死に至る可能性あり
つまり、体重50kgの方が、48kgになったら
イエローゾーンに入っています。
夏場の異常な暑さの昨今、脱水症状に対する世間の見方は
以前に比べ物にならないほど厳しくなっています。
特に子供たちに対する運動指導現場における脱水対策は
熱中症予防の観点から、かなりシビアです。
子供だけでなくご高齢の方の熱中症予防など広く一般に
叫ばれるようになって、熱中症や脱水に対する知識や対応策など
広まってきているように感じています。
しかしながら、一方で未だに
大量の発汗 = 脂肪燃焼
を妄信している人も見受けられ、二極化が進んでいると
感じています。
大量発汗後の体重減少は、単なる脱水であり脂肪燃焼効果による
体重減少ではないことを改めて、声を大にして言いたいです。
大量発汗後の体重減少は命の危険もさることながら
カラダにとっての負担の何物でもありません。
大量発汗は百害あって一利なしです。
有酸素運動に限らず、トレーニングなどは環境に見合った格好と
いうものが有りますので、快適にトレーニングができるよう
スマートに実践していきたいものですね。
⑥まとめ
如何だったでしょうか。
コロナ後の体重増加は運動をしなくなったことが理由では
ありません。錯覚に過ぎません。
真の原因は、
運動によって消費カロリーのカサが増したことで、
普段の食事の量の多さに気づけなかったことです。
「運動しているから大丈夫」という思い込みや
「動いているから食べても良い」といった都合のいい理由を
付けて食べる楽しみを失いたくないという心の現れです。
食べることを楽しむのは、心を豊かにしてくれると思います。
楽しむ程度は大いに結構だと思います。
しかし、食べる楽しみから欲望に変化します。
欲望も良い方に向かえば、人間にとって必要なものですので
問題ないのですが、悪い方向へは注意が必要です。
仏教では、欲望=煩悩と教えられます。
そして、煩悩は苦しみの「原因」と教えられます。
更に、苦しみの根本原因は他にあると説いています。
これ以上は難しくなるのでこの辺にしておきます。
食べることが楽しみから、苦しみの「原因」になるとは
流石に仏教の教えだな~と感じます。
いつまでも食べることを楽しみに、過ごしたいものです。
その為の健康は自ら守るしかありません。
Hang outでは、
皆様の筋肉の成長と健康的な食生活を応援しています。
最後に健康で痛みのない状態でトレーニングできる時間は実に限られています。
特に40歳過ぎたトレーニーには切実な問題です。
限られた時間を有効活用するためにも、指導を仰ぐことをおススメします。
人生の最幸の出会いに感謝したいと思います。
栄養とトレーニングに投資することは、リスク(病気や怪我)回避と健康への第一歩です。
気長に付き合っていきましょう!!
2022.11.21 Mon