筋トレしても筋肉はつかない 効果的に筋肉をつける方法
ダイエットを始めたいけど、どうすればいいか分からないあなたに、今直ぐにでも始めたく
なる情報をお届けします。Hang out 代表の福田です。
10月もとうとう終わってしまいます。今日はハッピーハロウィン🎃です。
皆さんは如何お過ごしでしょうか。2022年も残すところ2か月となりました。
そろそろ年賀状の準備をしようと思っている今日この頃です。
さて、前回の『筋トレでアンチエイジング 若さと美しさを保つ方法』の中で、
【筋トレしても筋肉はつかない】という話をさせていただきました。
早速ではありますが今回はこのテーマについて話をしていきたいと思います。
【目次】
① 筋トレしても筋肉がつかないのは誰か
② 何故、中級者は筋肉がつかないのか
③ 筋トレのウソ、ホント
④ 適切な筋トレの方法とは
⑤ 筋トレにプロテインが必要な理由
⑥ まとめ
① 筋トレしても筋肉がつかないのは誰か
筋トレを4つのカテゴリーに分けるとすると以下になります。
◎初級者(ビギナー除く)
◎中級者
◎上級者
◎エキスパート
私の完全なる個人的見解で申し訳ないのですが、日本の筋トレ愛好家の殆どが中級者に該当すると考えています。
実は表題の【筋トレしても筋肉がつかない】という言い回しは、限定的にこちらの中級者の方を対象とした話となります。
よって、既に鋼のような筋肉を纏った上級者やエキスパートの方々、
コンテストに出るコンペティターの方々は対象外となります。
では、初級者はどうなのか。
こちらの方々は、筋肉がつきます。
ある程度の期間、定期的に一定量の筋トレをするだけで十分です。
私たちのカラダは刺激に対して反応します。特に筋トレの刺激に慣れていない初級者の方々には
カラダにとって新鮮な刺激に感じるはずです。総合フィットネスクラブなどであれば、
トレーニングのやり方はトレーナーから教わったままで結構です。あとは習ったままに実践さえすればOK。
どの程度の期間を初級者として見るかはエビデンスがありません。
中には、自体重に対してどの程度、挙上できるかを指標にしているものも目にしますが、
この指標はあまり当てにならないと考えています。理由は簡単です。
挙上重量と筋肉量は比例しないからです。
例えば、ある体重80㎏のトレーニーAが体重の1.5倍のベンチプレスを扱えたとします。
もう一人の体重70㎏のトレーニーBが体重の1.2倍のベンチプレスを扱えたとします。
Aさんは、体脂肪率20%です。
Bさんは、体脂肪率10%です。
この両者の除脂肪体重はほぼ変わりません。
にもかかわらず、1.5倍なら上級者。
1.2倍は中級者となります。
筋肉をつける方法という本日のテーマですから、何㎏挙上できたというのはあまり指標としては適当ではありません。
これも私の個人的見解ですが、トレーニングを始めると見た目の変化や数値(体組成と挙上重量)が伸びる時期があります。
この時期を初級者と考えています。
いずれ、変化が止まる時期を迎えます。(時期は人それぞれです)
この時が中級者と考えています。
そして、紛れもなく『筋トレしても筋肉がつかない』対象者が中級者です。
② 何故、中級者は筋肉がつかないのか
前のブログにカウンセリング中の「筋肉つけたいけど、マッチョになりたくはありません」というお客様に対して、
「ご安心ください。マッチョにはなれません」と返答したことをお伝えしました。
こう答える理由はただ一つ。
「筋トレすれば筋肉がつく」という考え方だからです。
筋トレする目的は人それぞれです。
主な目的は以下に分類できます。
(※スタジオレッスン・コミュニケーション・健康などの目的は除外します)
◎筋持久力UP
◎筋量UP(筋肥大)
◎筋力UP
◎パワーUP
それぞれの最高峰が
◎筋持久力UP ⇒ マラソン
◎筋量UP(筋肥大) ⇒ ボディビル、フィジークなど
◎筋力UP ⇒ ウェイトリフティングなど
◎パワーUP ⇒ 各種アスリート
このうち、一般的なフィットネスクラブで叶えることができる目的は2つしかありません。
筋持久力と筋量(筋肥大)のみです。
あとの2つは、指導者レベル&ハード面での対応不可能などで初歩的な指導以外は
専門的な施設でのトレーニングをおススメ致します。
実は、私はこの4つのカテゴリーに属さない新種の目的があると考えています。
それは、
力自慢。またの名を高重量至上主義です。
このカテゴリーは兎に角、1gでも重い重量のトレーニングを行いたい方の
集団になります。残念ながら、どの目的にも属しません。
(但し、ここに辿り着くまでに一定の筋肥大、筋力は増加しています)
中級者が多いと感じるのも、上記の力自慢カテゴリーの方がどこにでも一定数いらっしゃるからです。
前出の「筋トレすれば筋肉がつくという考え方」の核心がここにあります。
決して、重さを追求することを否定している訳ではありません。
トレーニングの一つの目的で、「重いものを挙げる」のもありだと思っています。
しかし、多くのトレーニー(特に男性陣)は重さへの憧れ、優越感、他者からの羨望など様々な
思惑が入り乱れ、ジム内の雰囲気が自然に「重いものを扱うことが凄い」
という風潮になることも散見します。
最近ではSNSの発達や筋肉系youtuberの台頭で、手軽に気軽にトレーニング動画を
見ることができます。
筋肉が見事に鍛え上げられているyoutuberの真似をしても、残念ながら筋肉がつくわけもありません。
鍛え上げられた筋肉を扱う感覚とそうでない人の感覚は、残念ながら見た目以上の差があり、
映像を見ただけでは埋めることは不可能です。映像から映し出されるトレーニングの本質は、
映し出すことができないからです。
「筋トレすれば筋肉がつくという考え方」は、手脚を動かし、思い重りを「挙げ・下げ・押し・引き」
しているに過ぎません。これでは筋肉はつかないのです。
ポイントは「該当する筋肉に適切な刺激を入れ、適切な反応を引き出す」ことが出来なければ
効率よく筋肉はつきません。
「筋トレすれば筋肉がつくという考え方」という言葉の本質は、モノマネから早く脱却しましょう
というところにあります。
安心のマンネリズム、ルーティン化された考えない筋トレから早く卒業することです。
トレーニングは自然科学です。筋肉をつける事が目的であれば、感じることです。
感覚を磨きましょう!!
③ 筋トレのウソ、ホント
筋トレしても筋肉がつかない理由は、他にもあります。
皆さんが参考にされているトレーニング教本や私がトレーナーになりたての頃の研修などは、
今にして思えば間違いが多かったなと感じます。
では、何故私は気づいたのか。
答えは、実にシンプルです。
やってもやっても変化しなくなったからです。
筋肉をつけるという目的である以上、筋肉がつかないのは時間の無駄です。
筋肉がつかない最大の理由は、間違っているからです。
間違っているのは、やり方だけではありませんでした。
根本的な考え方が間違っていたのです。
例えばベンチプレス。
多くのトレーニング教本にはベンチプレスの軌道は
トップの位置で肩のライン ⇒ ボトムの位置は乳頭間線(乳頭付近)に下ろすように図解されています。
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フィットネスクラブなどでは、未だにこのような研修が行われています。
大前提として以下にまとめました。
多関節運動(複数の関節使用) | 単関節運動(1つの関節使用) | |
錘(おもり)の軌道 | 直線運動 | 円運動 |
錘(おもり)の方向 | 鉛直方向 | エクササイズによる |
プレス系のみ適用
前腕の角度 | 垂直 |
正解はこちらです。
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ベンチプレスの場合、解剖学的に肩の真下方向に下ろすことは不可能です。
しかし表の大前提にもあるように、地球に重力がある以上、多関節運動の際は常に錘(おもり)は
鉛直方向にしか動きません。それ以外の動きは、腕で操作していることになります。
出来る限りトップポジションの位置とボトムポジションの位置の乖離をなくすことで大胸筋に対する
刺激が劇的に増え、バーの軌道が適切になれば筋肉のストレッチもかなり感じるはずです。
(ベンチプレスは鉛直方向に動かせない例外のうちの一つのエクササイズに当たります)
また、前腕も常に床に対して垂直です。斜めに維持できるのは腕で支えているからです。
掌の上にバーベルを乗せるようなイメージで錘(おもり)の上げ下げを意識せず、
バーをゆっくり床方向に肘を曲げるように下ろしていくことで腕の力が抜け、大胸筋へのストレスが増大します。
実はこれは氷山の一角にしかすぎません。
このほかにも、ウェイトトレーニングに関する情報では「これはチョット」というものが有ります。
一般的に「あれっ」と感じるカラダの情報をキャッチすることは、まず不可能に近いと思います。
④ 適切な筋トレの方法とは
自己流で筋トレを適切に身に着けることは難しいと世の中の人が認識することだと考えています。
筋肉をつける事が目的ならば、筋肉をつける方法があります。
それを熟知しているのがトレーナーのはずですが、トレーナーの育成も急務だと感じています。
残念ながら、全てのトレーナーがその方法を知っている訳ではありません。
間違えました。全てのトレーナーは知っています。コツを知らないだけです。
殆どのトレーナーは理論を知っています。
一部のトレーナー以外は実践型ではないだけです。
適切な筋トレの方法は、
『実践型のトレーナーを育成して、その人から手ほどきを受ける』が確実です。
理想はこのようになりますが、時間がかかりすぎるのでもっと早く結果を出す方法をお伝えします。
≪筋トレを5倍楽しむ方法≫
1.重さの呪縛から解き放たれよう
2.プロトコル(方法論)に惑わされないようにしよう
3.筋肉の声に耳を傾けよう
4.感覚を研ぎ澄まそう
5.評価と分析をしよう
では、解説していきます。
1.トレーニングの経験が浅くても、ベンチプレスなどは簡単に40kg位扱えてしまったりします。
最初はそれでも良いですが、経験を積むに従い、人にはプライドや見栄、願望が邪魔して、
一度重くした錘(おもり)を軽くしてトレーニングすることを難しくさせます
重くするのは否定しませんが、重いから筋肉が付くものではありません。
筋肉に適切な刺激を与えましょう。
軽い重量で純粋に筋肉のストレッチまたは収縮する感覚を養いましょう。
重量は筋肉が肥大してから後からついてきます。
筋肉の大きさに比例して筋肉の大きさがあるということです。
扱える重さが適切とは限りません。
2.結果が出にくくなると走りたくなるのが、プロトコルです。
〇〇法や●●法、△△法といった方法論です。
重さと同じく〇〇、●●、△△法を取り入れても変わりません。
筋肉に刺激がいってないやり方では、小手先だけ変えても根本的に変わってないので
適切な反応を引き出すことができません。
刺激の変化が多少の気分転換にはなりますが、効率的ではありません。
単純に可動域を制限して筋肉のストレッチ、収縮の感覚を筋肉が覚えるまでひたすら繰り返しましょう。
3.スピード・可動域・方向は筋肉が知っています。
上記の3つはよく質問を受けます。
◎これくらいのスピードでいいですか?
◎下ろす位置はこの辺ですか?
◎こっちの方向であってますか?
Speed 負荷を動かす速度です。
Range トレーニングにおける負荷が移動する範囲です。
Direction 負荷を動かす方向です。
※Range of motion(関節可動域)とは違います。あくまで負荷が動く範囲です。
この3つの頭文字をとって、勝手にSRAD(スラド)と言っています。
この3要素が確定する秘訣は一つだけです。筋肉のテンションを入れ続けることです。
筋肉にテンションがかかっているどうかを感じるためには筋肉のストレッチと収縮感を
カラダが実践できなければなりません。
しっかり筋肉にテンションを入れると、これらの3要素は勝手に決まります。
もうこれらのことを考えなくていいのです。
4,このブログをご覧になられている方は何度も出てくる『感覚』というフレーズ。
解り易く言うと、筋肉の伸び縮みを感じることです。
筋肉の収縮様式には3つあります。
エキセントリック収縮 筋肉が縮みながら収縮・力発揮している状態
アイソメトリック収縮 筋肉の長さが変化しないで収縮・力発揮している状態
コンセントリック収縮 筋肉が引き延ばされながら収縮・力発揮している状態
これらの収縮様式を力発揮の大きい順にならべた状態が上からエキセントリックで
一番下がコンセントリックになります。
特に最初に感じていただきたいのが、エキセントリックです。
何故なら一番力発揮が大きいので感じやすいからです。無理やりコンセントリックを
意識しすぎると力みが入り、フォームも崩れかえって感じにくくなります。最初は筋肉
が引っ張られる感覚を掴むことをおススメします。
残念ながら、例外があります。
肩はストレッチできる姿勢を自ら作らないと感じない部位です。
そのかわり、収縮感は得やすいので肩だけは収縮する感覚を磨いてください。
5.トレーニングにおいては、常に評価と分析がついて回ります。
決死して1日の反省をしましょうというのではなく、1レップ(回)ごとに神経を研ぎ澄ませながら
トレーニングしましょう。
良いカラダの感覚など必ずあるはずですので、それを再現性高くなるまで繰り返すことです。
トレーニングは再現性を高めることが、トレーニングの精度を高めることに直結します。
いつもいつも同じ感覚になるよう意識してください。
⑤ 筋トレにプロテインが必要な理由
いよいよトレーニングの感覚が研ぎ澄まされてくると、カラダの変化のスピードが上がります。
そこで戦略的・計画的に栄養補給が必要となります。それがタンパク質です。
勿論、食事だけでタンパク質を賄えるのであればそれでもいいのですが、まず環境がゆるしません。
トレーニング直後に300gのステーキを食べようと思っても難しいでしょう。
しかも一番必要な時に消化しているのでタイムラグが発生します。
そんな時にプロテインを有効活用するのです。
よくトレーニング直後だけプロテインを飲めばいいと思っている方がいらっしゃいますが、
大変勿体ないです。
トレーニング直後から48時間ほどはカラダが筋肉を作るよう指令を出しています。
そのタイミングでタンパク質がカラダに充満しているのと枯渇しているのとでは天と地との差があります。
そういう意味では3~4時間おきに食事を摂取することが重要です。
つまり、筋肉をつけるということはトレーニングを継続している間は片時も栄養戦略を
怠ることができないことを知っていただきたいと思います。
⑥ まとめ
筋トレして筋肉をつけようと思う方の大半は、重い錘(おもり)を扱うことが近道のような
イメージでトレーニングされているのではないでしょうか。
実はそのイメージはかえって遠回りする事になります。
一番の近道は、錘(おもり)を持たずにひたすら筋肉の収縮とストレッチ感を覚えることです。
肩以外の部位はストレッチ重視の動作習得。
肩(オーソドックスなエクササイズ)は収縮重視の動作習得。
これらが感じられたら、徐々に可動域を増やしながら適宜負荷をかけていきます。
扱える負荷が適正な負荷の選択ではありません。
筋肉の大きさに比例します(特に初級・中級者が対象)
筋肉に適切な刺激を入れ、適切な反応を引き出すことができればトレーニングにおける
汎用性は高く、エラー動作や代償動作のリスクを減らせます。
感覚を磨き、再現性を高め、トレーニングの精度を高め、戦略的な栄養摂取で効果的に確実に
筋肉は成長していきます。
Hang outでは、皆様の筋肉の成長を応援しています。
最後に健康で痛みのない状態でトレーニングできる時間は実に限られています。
特に40歳過ぎたトレーニーには切実な問題です。
限られた時間を有効活用するためにも、指導を仰ぐことをおススメします。
人生の最幸の出会いに感謝したいと思います。
栄養とトレーニングに投資することは、リスク(病気や怪我)回避と健康への第一歩です。
気長に付き合っていきましょう!!
2022.10.31 Mon