糖質制限ダイエット(ロカボ含む)とは それで本当に痩せられる?
ダイエットを始めたいけど、どうすればいいか分からないあなたに、今直ぐにでも始めたく
なる情報をお届けします。Hang out 代表の福田です。
2022年も11月に入りました。今年の酉の市は一の酉、二の酉、三の酉まであります。
ここ数年はコロナの影響で以前ほどの賑わいはありませんでしたが、
今年は活気が戻る気配がありますので、感染予防対策を万全にして
縁起物の熊手を買いに行こうと思います。
さて、今回ブログは『糖質ダイエット』について話をしていきたいと思います。
最近のダイエット界のトレンドになっている方法です。
果たして本当に痩せることができるのでしょうか?
糖質制限のやり方を解説しながら、その真意に迫りたいと思います。
【目次】
① 糖質とは何か
② 「糖質を制限すると痩せる」落とし穴
③ 糖質制限の食事例
④ 糖質制限と健康
⑤ 糖質制限ダイエットが何故流行る?
⑥ 適切なダイエット方法
⑦ まとめ
①糖質とは何か
糖質とは、炭水化物を構成するうちの一つです。
炭水化物 = 糖質 + 食物繊維 です。
私たちのカラダのエネルギー源です。
口から入ってくる食べ物をエネルギーにできるのは三大栄養素のうち
糖質と脂質だけです。タンパク質は、通常時はエネルギーに変換されません。
糖質と聞くとついつい甘い食べ物を想像してしまいがちですが、
主食となるものと野菜、果物と考えてください。
(ここではダイエットがメインの話になるので、お菓子類、清涼飲料水、
洋菓子などの嗜好品に含まれる糖質は食べない前提で話をしますので
対象外とします)
主食とは、ごはん類、パスタ類、パン類、粉もの類(ピザ・お好み焼きなど)、
そば、うどんなどです。
野菜なども糖質を多く含むものがあります。ダイエット時に注意したいのが
イモ類、カボチャなどです。
果物も野菜同様、ダイエット時に注意したいのがバナナとマンゴーです。
では、なぜ糖質を制限すると痩せることができるのでしょうか?
※糖質制限とローカーボ(ロカボ)を区別する場合がありますが、
当ブログでは同じ括りとして記載いたします。
尚、厳密にはケトン体をエネルギー源として利用する方法が
糖質制限で制限を厳しく行い、そこまで行わないのがロカボ
という考え方もあります。
②「糖質を制限すると痩せる」落とし穴
巷でしきりに糖質制限(ロカボ)の有効性を説く情報では、
摂取した糖質を効率よく吸収するシステムがカラダに備わっている
👇
現代は飽食の時代。明らかに糖質を過剰に摂取している
👇
余った糖質が脂肪として蓄えられ肥満につながる
👇
糖質制限によるインスリンの過剰分泌を抑制
👇
肥満防止につながる
おおよその流れはこんな感じです。
情報としては間違っていません。
しかし、ここからが問題です。
落とし穴と言っていいでしょう。
正直、ダイエット初心者ほど何をやったらいいのか分からないのではないでしょうか。
検索したら、やたらと糖質制限の文字が目につきます。
目の前のご飯を半分にするのが手っ取り早いかもしれないと
思わされてしまうほどです。
最初は難なく減らしたご飯の量。
やる気もあるせいか期待感でいっぱいです。
しかし、次第に空腹感に襲われ、ついには暴挙にでます。
≪気が付いたら食べまくっていた≫なんていうのがオチです。
私たちのカラダは、糖質か脂質をエネルギーにします。
お茶碗1杯150gで糖質は55g含まれます。
文献を確認すると糖質制限推奨派は1食20g~40gの糖質、
1日の総摂取量70g~130gというものが多いようです。
つまり、1食のご飯の量を仮に50gにした場合、糖質は18gです。
残りの20gでおかず類を賄わなければなりません。
建前上は糖質を制限するので、その他のものは何を食べても
良いとされていますが、現実的には難しいと言わざるをません。
そもそも150gのご飯を食べていた人が50gに減らして、
20gしかない糖質でおかずを割り振るなんて、神がかっています。
これらの食事を献立も考えずに一般の、しかも初めての方が実践するには
ハードルが高すぎるどころか寧ろ食べる量を確保することができません。
糖質制限(ロカボ)を完全に行うには条件があると私は考えています。
◎短期間(2か月以内)のダイエットが必須の方
◎糖質の代わりとなる良質のオイル(MCT、クリルオイルなど)
を選択的に摂取できる方(オリーブオイルは調理用として可)
◎気合と根性で2か月間乗り切れる方
これらができる方はチャレンジするのもありだと思いますが、
私はもっと簡単に痩せる食事を提案しています。
ここでは割愛させていただきますので、悪しからず。
③糖質制限の食事例
例えば、朝・昼・晩の食事の具体例を考えてみました。
糖質 タンパク質 脂質
朝 食パン(6枚切り1枚) 28g 5,6g 2.6g
昼 パスタ(乾麺で60g) 40g 10.4g 1.8g
晩 ご飯(65g) 24g 1.6g 0.2g
合計 92g
残りの糖質はMAXでも28gです。
≪おかず≫
朝 目玉焼き ・ 納豆 ・ サラダ ・ コーヒー
(1個) (1パック)
ブルーベリーヨーグルト(140g)
糖質量=12g
昼 ペペロンチーノ ・ 照り焼きチキンサラダ
キャベツとベーコンのスープ
糖質量=1g程度
晩 豚肉生姜焼き ・ サラダ ・ なめこの味噌汁(200g)
糖質量=12g
間食 プロテイン 3杯
糖質量=4 .5g~ 6g
1日の総摂取糖質量 = 121.5g ~ 123gとなります。
※糖質量として換算してあります。炭水化物量ではありません。
如何でしょうか。
糖質制限食としては、いい感じの献立に仕上がっていると思います。
加えて、糖質の入っていない(少ない)動物性食品(肉類など)など
食べる量は特に基準や指定はありません。
逆に食べ放題となります。
私も経験済みですが、主食(ご飯類)を減らした分、
おかずを多く食べる傾向にあります。
また、減量する人と食事を作る人が違う場合、
食事を作る人が気を遣って、おかずを多くしてしまいます。
糖質を減らした分を脂で賄ってしまい、かえって摂取カロリーオーバー
なんてことになりかねません。
④糖質制限と健康
私たちのエネルギー源は糖質と脂質です。
その糖質に制限をかける訳ですので、自ずと脂質を摂取する必要があります。
但し、脂質と言っても何でも良いというものでもありません。
良質な脂質です。
良質な脂質とは、
MCTオイル・クリルオイル・オリーブオイル・エゴマ油・亜麻仁油、
魚・ナッツ類・卵・大豆製品・アボカドなどの食品類を指します。
赤身肉やバター、マーガリンからはじまり、お菓子、揚げ物、ジャンクフード
は推奨いたしません。
では、これらの良質な脂質を摂取していれば糖質制限食を永遠に続けても
問題ないのでしょうか?
常に物事には多角的な視点が存在します。
健康という立場からの見方。ダイエットという立場からの見方。
その他という立場からの見方。
それぞれの立場からの見方が変われば、当然その評価も変わります。
糖質制限ダイエットはどうでしょうか?
糖質制限ダイエット推奨派という立場であれば、やり方に則ってやれば
OKですよね。
ダイエットという立場であれば、カロリー制限は必須です。
健康という立場であれば、脂質の取り過ぎは避けたいですよね。
減量という立場であれば、ケースバイケースですね。
このように糖質制限ダイエットに限らず、立場によって評価が変わります。
ご自分の立ち位置によっては賛成もあれば反対もあると思います。
最後に健康という側面から評価したいと思います。
糖質制限することで脂質の摂取は必須です。
エネルギー源は確保しなければなりません。
短期的に糖質制限することは否定しません。
列記とした減量方法です。
但し、短期的です。
脂質は代謝する過程において、生理活性物質が発現します。
この物質が悪さをするとカラダに炎症が起こる可能性があります。
健康という立場から短期的にはOKですが、基本的な食生活では
糖質中心の食生活が無難という見解になります。
適切な食事量を心掛け、なるべく脂質は避ける。
この糖質中心の食生活は、今のところ健康的であると判断します。
余談ですが、早くて安くて、美味いのは糖質中心の食事です。
寧ろ、ローファット(脂質制限)の方が結果が出やすいと思います。
量・質・調理法を工夫すれば、コストパフォーマンスに最も優れている
だけでなく美味しいダイエット方法であると経験的に感じています。
しかも、健康的です。
一生続けても問題ない方法です。
⑤糖質制限ダイエットが何故流行る?
世の中には必ずトレンド(流行り・傾向)というものが有ります。
正に糖質制限ダイエットは現在のダイエット界を席巻しています。
必ず流行るものは廃る。
私はそのように考えます。
バレンタインデーを作ったのは、お菓子メーカーの宣伝だったことは
有名な話です。
あくまでもここから先は「洒落の域」としてサラッと目を通していただければ幸いです。
以前は「成人病」という名前から、生活習慣によるところが大きい事や
成人でない人もなることから「生活習慣病」という名称に変更されました。
この時に生活習慣病と共に世の中に広がり始めたのが、
『メタボリックシンドローム』と記憶しています。
このメタボリックシンドロームは様々な病気を引き起こすきっかけとなる
状態のことを指しています。
おさらいしておくと、
メタボリックシンドロームとは、
内臓肥満をきっかけに脂質異常症、高血圧、高血糖となる状態です。
将来起こりうる重篤な病気に対して肥満を改善し予防しましょうという
流れです。
そこで、やり玉に挙がったのが『悪玉コレステロール』です。
ご存じの通り、「LDLコレステロール」です。
LDLコレステロールはカラダに無くてはならない存在なのですが、
いつの世も、誇張されてしまうのが常ですね。
LDLコレステロール=悪玉コレステロールとなり、
言わずもがな、悪玉コレステロールは脂質のうちの一つです。
脂質の摂り過ぎがLDLコレステロールを増やしてしまい、
健康診断などでメタボと診断された方の多くは、
栄養指導時に油ものなどを控えるように指導されたのでは
ないでしょうか。
すると、油が敬遠されるようになり油を売っている企業のブランドイメージ
まで損なわれる危険性がある。
そこで、研究者と企業が一体となって油を摂取する方法を考えます。
試しにエネルギー源の内の一つである糖質を抜いてみようとなり、
代わりに良質の脂質を摂取してみたところ体重が減って痩せたとなります。
そうすると、次に論文などが発表され糖質制限を推奨する派閥が
出来上がります。企業は良質な脂質を宣伝します。
この情報を敏感にキャッチした方々がこぞって試した結果、
ダイエットに成功。
このトレンドにマスメディアが反応して一代ブームとなる。
如何でしたか。空想にしては中々、面白いと思いませんか?
ここまでは、あくまでも洒落です。
⑥適切なダイエット方法
糖質制限をするということは、何れにせよ脂質の摂取量が増えると
いうことになります。
増やさないと、自らのカラダを分解することになるからです。
当然、筋肉が減ります。
筋肉が減れば、基礎代謝が落ちます。
仮に食事の摂取カロリーが同じならば、体重増加の方向へと進みます。
通常の食事の摂取カロリーが消費カロリーを下回っていれば問題ない
のですが、この糖質制限ダイエットには食べる量という概念はありません。
何でも食べて良いと記載があります。
こうなると、オーバーカロリーは必至です。
糖質を制限する代わりに、油の摂取量が増えます。
例え良質な脂質でさえも、脂は油です。
体重は減るどころか増えるハズです。
体重が減って成功されている方々は、食事の量のコントロールが
出来ているものと推察されます。
ある統計によると糖質制限ダイエットの成功する人は
5人に1人だという調査結果もあります。
また、私のクライアントで糖質制限ダイエットにおいて
成功された方はゼロです。
主な経験談は以下の通りです。
一時的に減ったとしても長続きしない。
空腹感に苛まれる。
食べ物が夢に出てくる。
ガムで誤魔化した。
力が出ない。
などなどです。
糖質制限ダイエットといって、短絡的に糖質を抜いてしまう方が
多いという感想です。
短絡的な糖質カットは決してダイエットの成功には結びつきません。
圧倒的に「良質な脂質の摂取」というワードが欠落しています。
是非、糖質だけを減らしても結果が出ないということを知って欲しい
と思います。
それでも糖質制限ダイエットをしたいという方は以下の
ルールを徹底されると成功に近づくと思いますので、
ご興味のある方は、是非実践してみてください。
◎2か月間限定で行う。
◎良質な脂質を摂取する。
◎摂取カロリーは必ずアンダーカロリーを徹底する。
◎こまめに食事する。
◎P(タンパク質):F(脂質):C(糖質)の
比率を計算しておく。
ダイエット目的の食事では、如何なる場合でも
摂取カロリーはアンダーカロリーにしなければ
成功することはないと考えています。
糖質制限ダイエットでは、何でも好きなものを好きなだけ食べて
良いとされていますが、非常に不思議な言葉です。
本当に夢のような話です。
脂質の摂取を増やすことは、長期的に見て健康的な方法ではありません。
良質な脂質以外の脂質を出来るだけカットして、摂取カロリーを
既定の量で維持することでダイエットのみならず健康への道しるべ
になると確信しています。
そうすれば、1日くらい暴飲暴食しても体重の変動は少なくなる
ばかりでなく、体重管理も容易になります。
何より、食事がより美味しく、楽しく感じられるのは
私だけではないと思います。
365日3食を豪勢な食事で過ごされている人は別ですが・・・。
⑦まとめ
糖質制限ダイエットと聞いて、
『ご飯の量を減らせば良いんでしょ』
とイメージや情報を斜め読みして、短絡的に主食を減らす方が
非常に多いと感じています。
特に主食(ご飯やパン、麺類)などを見た目に減らすのは容易です。
栄養価計算や重量を計る手間が省けます。
しかし、そこには色々なプロセスを省略した分、ところどころに
落とし穴が存在している道を通るようなものです。
ダイエットに失敗は付きものですし、失敗から学ぶことも多いです。
それは、評価・分析できる材料があってできることです。
見た目の量や持った感じなどの記録に残らないダイエット方法は
次のダイエットに繋がりません。
ダイエットは1回で十分という方もいらっしゃると思いますが、
決してネガティブに捉える必要はありません。
ダイエットしようと思う時とは、
カラダからのメッセージだと思っています。
カラダが食習慣の見直しをするよう教えてくれている
『天の声』です。
ダイエットを通じて適切な食習慣を身に着け、自在に体重を
操れる術を会得することがダイエットの真の目的であると
確信しています。
イベントや付き合いなどで羽目を外すことは大いに結構です。
その他の日が適切であれば、気にせず謳歌してください。
もうすぐ年末年始とイベントが続きます。
年末年始を楽しむためにも、今から食生活の見直しを図り、
楽しい年越しを迎えたいものですね。
Hang outでは、
皆様の筋肉の成長と健康的な食生活を応援しています。
最後に健康で痛みのない状態でトレーニングできる時間は実に限られています。
特に40歳過ぎたトレーニーには切実な問題です。
限られた時間を有効活用するためにも、指導を仰ぐことをおススメします。
人生の最幸の出会いに感謝したいと思います。
栄養とトレーニングに投資することは、リスク(病気や怪我)回避と健康への第一歩です。
気長に付き合っていきましょう!!
2022.11.14 Mon